「海外にエンジニアとして転職するリアルな情報が知りたい」
「海外にエンジニアとして転職するために、必要な準備・スキル・語学力は何?」
この記事ではそんな疑問にお答えします。
私はWebディベロッパーとしてカナダで計2社で働いてきました。
また周りには類は友を呼ぶのか、日本人としてプログラマーとしてカナダで働いてる友人や、
リモートでアメリカの会社で働いてるエンジニアの友人、
またその他国で働いたことがある方などの話を聞いてきました。
それらの生の情報を踏まえて、海外でエンジニアとして働くために私が知ってる必要なことを余すことなくお伝えしていきます。
ぜひ参考にしてみてください。
海外で働くには英語力(語学力)と就労ビザの2つが必要
海外で働くには英語力(語学力)と就労ビザの2つが必要になります。
「海外」と一口に言っても国は様々ですが、この就労ビザと英語力、またはその国で仕事で使われている言語の語学力が必要なのはどこの国も同じです。
就労ビザは特殊なビザでなければ、多くの場合、雇用主にサポートしてもらって取得することになります。
技術力と語学力がどちらの方が重要かと言うと、一般的には「技術力」と答えられます。
ただ人にもよりますね。
必要な技術力と語学力に関してはこちらの章で解説しているので参考にしてみてください。
以下からは特に日本人から人気がある国を取り上げて、それぞれの国でエンジニアとして働くために必要な情報を解説していきます。
実務経験は最低1年以上あり、実務経験相応のスキルレベルがある前提で、各国でエンジニアとして働くための英語力と就労ビザについてお伝えしていきます。
各国のビザと求められる語学力(英語力)
アメリカの就労について
アメリカはシリコンバレーで一度は働きたい!世界的IT企業の最前線で働いてみたい!
エンジニアなら一度はシリコンバレーで働くことに憧れる方も多いと思います。
近年アメリカでは移民政策を厳しくし、どんどん外国人が働きにくくなってきています。
そんな中でもアメリカで働くことは絶対に不可能ではありません。
そこでアメリカでエンジニアとして働くことについて、徹底的に掘り下げた記事を書きました!
長文になったため、エンジニアのアメリカ就職には下記の記事を参考にしてください。
アメリカでエンジニアとして働くには?徹底的にリサーチしてみた!
ドイツ(ヨーロッパ)でエンジニアとして働く
ドイツはヨーロッパでも有数のスタートアップが多数拠点を置く地域です。
以下ドイツでエンジニアとして働くためのビザと必要な英語力について解説していきます。
ドイツの就労ビザは大学の学位が必要
ドイツを始めとするEU諸国ではブルーカードと呼ばれる高度技術労働者が取得できるビザが必要です。
EUのブルーカードページによるブルーカード取得条件は、
- 大学の学位を持っていること
- IT関連職種の場合は年収39.624ユーロ以上のオファーで雇用契約を結んでいること
とあります。
ブルーカードの有効期限は最長4年で、4年以降も働くには延長申請をするか永住権申請をする必要があります。
ドイツ在住のフロントエンジニアであるAyumiさんの記事を読む限りでは、独学でも基礎ができていれば就職はできそうです。
ただし、Ayumiさんは配偶者ビザで会社からビザをサポートしてもらう必要はありませんでしたが、EU圏に配偶者がいない方は会社からビザをサポートしてもらう必要があります。
その会社からサポートしてもらうビザがEUのブルーカードに当たります。
私の肌感覚ですと、EU圏でのエンジニアとしての就職はカナダと難易度は変わらないイメージを受けました。
ブルーカードの詳細については以下の公式サイトを確認してみてください。
ドイツは英語で働ける
ドイツは英語を話せる人が多く、ドイツ語ができなくても英語ができれば働けます。
求められる英語力は、目安としてTOEIC換算で最低でも850点は必要だと思います。
仕事上で意思疎通をするのに問題ない英語力が求められていると言えるでしょう。
ただアメリカやイギリスなどの英語ネイティブの国ほどは高い英語力は求められないようです。
下のツイートの方はEU圏のどこかの国(国は明らかにされていないようです)で働かれている方のツイートです。
私の職場🇪🇺の公用語は英語です。
でも、🇺🇸からの出張者を交えてのミーティングにて、久しぶりのネイティブ英語の洗礼を受けました…。
🇪🇺在住4年目ですが、今でも本気ネイティブトークは何言ってるかワカラナイ😱
(英語力)
出張者🇺🇸≒同僚たち🇪🇺>>>>>私英語学習はまだまだ続きます…。
— Solas🇪🇺 (@sol_solas) 2019年10月2日
カナダでエンジニアとして働く
カナダはアメリカと比べると比較的職が得やすく、またアメリカの大手IT企業の支社が多いことも利点です。
州によっては税制優遇措置を取っており、特に西海岸のバンクーバーはシリコンバレーやシアトルから近いこともありアマゾン、マイクロソフトの支社があります。
ビザ取得が厳しいアメリカと比べて、カナダの方が就労ビザが取りやすいのも特長。
将来的にシリコンバレーへの進出を見据えながら一旦カナダで働く、ということも考えられます。
アメリカ就職については「エンジニア 転職 アメリカ」の記事で詳しく書いてるので参考にしてみてください。
カナダのビザは比較的取得しやすい
カナダでエンジニアとして働くには「ワークパーミット(Work Permit)」と呼ばれる就労許可証が必要です。
カナダは州ごとに就労ビザの法律が違います。
州を超えて共通するのは、
- 会社からジョブオファーがあり雇用契約を結んでいること
- カナダ労働局から「LMIA」と呼ばれる「雇用市場への悪影響がないかの審査」を通過すること
になります。
大学の学歴が必須でない分、まだヨーロッパよりも就労ビザは取りやすいです。
カナダのワークパーミットの詳細についてはカナダ移民局サイトを確認してみてください。
Get a work permit : Government of Canada
カナダで求められる英語力
カナダでは、英語とフランス語が公用語ですが、ケベック州以外では英語が主に使われます。
求められる英語力としては、目安としてTOEIC換算で最低でも850点は最低必要です。
ただしTOEICの点数は就職時に見られず、面接で仕事をする上で問題ない英語力があることを示せる必要があります。
私がカナダへの渡航時のTOEICの点数が830点ほどで、さらに専門学校通学時にも英語の勉強を並行して行っていました。
就職活動時には電話面接含めてほぼ問題なくこなせたのですが、その経験からしてもTOEIC800点ぐらいの基礎力がないと厳しいと思います。
ただしスキルレベルが高い場合は、英語力不足をスキル力で補うことができるので、最低限英語でのコミュニケーションに問題なければ就職することもできるでしょう。
オーストラリアでエンジニアとして働く
オーストラリアは日本人がワーキングホリデーを利用して行く方も多く、日本人が比較的職を得やすい国と言えます。
またオーストラリア経済も2020年2月時点では堅調で、アメリカに次いでエンジニアの年収が高い傾向にあります。
ただオーストラリアでは2017年に移民政策が厳格化され、以前よりも就労ビザの取得が難しくなりました。
しかしエンジニア職は高度技能職として、就労ビザ取得は条件を満たせば可能です。
オーストラリアの就労ビザ取得は最低2年間の実務経験が必須
オーストラリアの就労ビザは「サブクラス482」というビザが該当します。
ビザは短期間か中期間かの2種類あり、更新回数が異なります。
短期就労ビザ「Short-Term stream」
- 更新:1回のみ可能。
- エンジニア職は短期技能職リスト(STSOL)が適用される。
- 英語能力:IELTS各科目(話す・聞く・書く・読む)で最低「4.5」以上かつ全体平均「5」以上のスコアを獲得していること
中期就労ビザ「Medium-Term stream」
- 更新:可能。3年後に永住権取得の可能性あり。
- エンジニア職はより高度なスキルを持つ中長期技能職リスト(MLTSSL)が適用される。
- 英語能力:IELTSの各科目(話す・聞く・書く・読む)で最低「5」以上のスコアを獲得していること
申請者は、エンジニア職種で2年以上の職務経験があることが求められます。
詳しくはオーストラリア移民局のサイトを確認してみてください。
オーストラリアで求められる英語力
ビザ取得にIELTS(TOEFLのような英語試験)の点数が最低5点以上、と書かれている通り、最低限求められる英語力が決められています。
ただこのビザに求められる最低スコアは、寛容な点数だと思います。
分かりやすくTOEIC換算すると、550点〜620点になります。
ただ600点前後だと実務で苦労すると思うので、やはり800点前後はあった方がいいと思います。
ちなみにカナダの永住権申請には最低IELTSで6.5点は必要ですので、比較してみても割とゆるめに最低点が設定されていると感じました。
ニュージーランドでエンジニアとして働く
ニュージーランドは日本と同じ島国ですが、文化も国民性も大きく違いますね。
ニュージーランドはあまり知られていませんが、実は首都ウェリントンには約900社のスタートアップ企業があります。
また自然が豊かなのでキャンプやスポーツが好きな人はニュージーランドが向いていますね。
ニュージーランドでの就労ビザ取得は最低3年の実務経験と学位が必要
ニュージーランドでの就労ビザは「Long Term Skill Shortage List Work Visa」がエンジニアが取れるビザとして該当します。
- 会社からジョブオファーがあり雇用契約を結んでいること
- IT計の学位を持っていること
- 3年以上の実務経験があること
が条件となってきます。
ニュージーランドの学校を卒業すると、どこの雇用主の元でも一定期間働ける「Post-study work visa」も申請できるようになります。
つまりはニュージーランドのIT系学校に通えば、ニュージーランドで雇用主のサポートなしで働けるビザが得られ、有利になるということです。
ニュージーランドのエンジニアとして著名ブロガーのはっしーさんは、実際に1年間ITの学校に通ってスキルを付けて就職したようです。
ただ就職活動はなかなか大変だったようです。
とは言っても、学校を出ることで働けるビザが出ることは、アメリカやシンガポールと比べるとまだ働ける可能性が高いと言えます。
ニュージーランドのビザについて詳しくは以下ニュージーランド移民局のサイトを確認してみてください。
Work in New Zealand : New Zealand Immigration
ニュージーランドで求められる英語力
ニュージーランドの就労ビザ取得に、IELTSの点数は求められていません。
ただやはりカナダやオーストラリアと同じ英語圏となりますので、TOEIC換算で850点ほどは最低でも必要だと思います。
ニュージーランドのエンジニアであるはっしーさん曰く、「最低でもIELTS総合スコアで6.0は取れるように」とのこと。
またTOEICの点数はニュージーランドでも見られませんが、IELTSの6.0はTOEIC換算すると740点〜820点となります。
やはりTOEICで言うと800点前後は必要そうです。
TOEIC L&Rではリーディングとリスニングのみですが、もちろんライティング、スピーキングも含めて、面接の場や職場で仕事上必要なコミュニケーションが取れるレベルであることが重要です。
マレーシアでエンジニアとして働く
一般的に東南アジアは欧米諸国よりかは就労ビザが取りやすくなります。
マレーシアでも就労ビザは欧米諸国と比べると取りやすいようです。
以下マレーシアのビザについてです。
マレーシアの就労ビザ取得には実務経験が求められる
マレーシアでエンジニアとして働くには、「Employment Pass」と呼ばれる就労ビザが必要になります。
Employment Passは給与額によって3つのカテゴリーに分かれています。
また働く職種の学歴と実務経験によって決まりもあり、
- 大卒以上で、かつ採用ポジションと関連した実務経験が3年以上あること
- ディプロマ(短大卒業資格)保持者は5年以上の実務経験があること
- 職業訓練校などの技術系証書取得者は、7年以上の実務経験があること
などの決まりがあります。
マレーシアで働くには、最低でも職業訓練校以上の学校を卒業し、実務経験を3年以上積んでいる必要がありますね。
またマレーシアは「MM2H」と呼ばれる10年滞在できるビザが比較的取りやすいことでも有名です。
MM2Hがあればもちろん企業にスポンサーになってもらう必要もなく、働かなくてもマレーシアに長期間滞在も可能。
就労ビザ含めて詳細は以下のマレーシア移民局サイトを確認してみてください。
Foreign Worker : Official Portal of Immigration Department of Malaysia
マレーシアで求められる英語力
マレーシアでも仕事で使う言語は英語となります。
実はマレーシアは英語が母国語ではない国の英語力ランキングでアジア1位なんですね。
実際に私が知ってるマレーシア人はみんな英語が堪能です。(むしろ英語、中国語、マレー語/ヒンドゥー語、と3ヶ国語ぐらい話せる人が多いです。)
海外キャリアの専門家のタクさんによると、マレーシアではTOEIC換算で750点〜800点前後はあった方がいいようです。
アジア就職するのに必要な英語力(TOEICを目安に)
— タク@海外キャリアの専門家/セブ英語学校経営者 (@tokamoto1979) February 15, 2020
【550点〜600点前後】
インドネシア🇮🇩
タイ🇹🇭
フィリピン🇵🇭
ベトナム🇻🇳
【750点〜800点前後】
マレーシア🇲🇾
【800点以上】
シンガポール🇸🇬
🌟求められる英語力はそれほど高くないが、まずはTOEIC500点前後を目指そう! pic.twitter.com/WL6a8B6tf9
上記の表を見る限り、シンガポールで就職するほどの英語力は求められないよう。
マレーシアの現地企業であればTOEIC800点を目指して英語力を磨いていくといいでしょう。
マレーシアに拠点を置く欧米系の外資系企業に務めるのであればTOEIC850点はあった方がいいと思います。
ただマレーシアには日系企業も多く拠点を置いているので、日系企業に勤める場合はここまで高い点数は求められないでしょう。
タイでエンジニアとして働く
タイでエンジニアとして働くには、現地企業で働くよりも日系企業で働く方が多いです。
日系企業であれば英語不問で日本語のみで働ける求人もあります。
英語が求められるとしても、TOEICで550点〜600点程度となります。
日系企業への転職であれば、日本の転職活動と変わらず、ビザに関しては転職先が手続きをすることになると思います。
既に実務経験がある方であれば、以下の記事から各転職エージェントに登録し、求人を見てみた方がいいでしょう。
ベトナムでエンジニアとして働く
ベトナムは日本のオフショア開発のメッカとも言える国で、その真面目な国民性から多数のシステム開発会社がオフショア開発の拠点を持っています。
そのためブリッジSE職をはじめとして、多くのエンジニア職の募集があります。
ベトナムで働く場合もほとんどが日系企業へ転職し、ベトナムに派遣される方が多いです。
既に実務経験がある方であれば、以下の記事から各転職エージェントに登録し、求人を見てみた方がいいでしょう。
中国でエンジニアとして働く
経済成長著しい中国でエンジニアとして働くのも刺激的です。
ただ中国で働くには大学卒業資格が必要となります。コンピューターサイエンスの学位である必要はありません。
以下中国の就労ビザについて解説していきます。
中国では大学卒業資格と2年間の就業経験が必要
中国では臨時就労ビザである「Zビザ」の取得が必要です。
Zビザは
- 大学資格があること(専攻は職務と関係なくても大丈夫)
- 最低2年間の就業経験があること
- 18歳以上60歳未満であること
- 就業先が決まっていること
以上の条件を満たすことが必要です。
2年間の就業経験は、就職する職種でなければダメとは書かれていませんが、関連職種であるのが望ましいです。
Zビザは臨時就労ビザで有効期間が3ヶ月のみです。
3ヶ月間の間に中国に入国し、正規の就業許可証である外国人工作許可通知 (外国人就業許可通知)の申請・取得が必要です。
この「外国人工作許可通知 」を申請する際に、今までの職務経験がいかに中国での就業に生かせるかを書く必要があります。
そのため2年間の実務経験は関連職種であった方が「外国人工作許可通知 」の許可が得やすいでしょう。
求められる中国語レベル
中国では英語よりも中国語が求められます。
ただ就労許可証の申請には、中国語検定の点数はそこまで大きく影響してきません。
HSK(中国語検定)5級以上でも5点満点です。
中国で働くいーてんさんは、就労許可証取得時にHSK3級を得て申請したようです。
業務を行う上でも最低でもHSK3級は取っておいた方がよさそうです。
また中国でも多くの日系企業が進出しており、日本の企業に転職して中国で働く道もあります。
中国勤務の求人は転職エージェントの活用がおすすめです。
以下の記事でエンジニアの海外転職におすすめのエージェントを紹介しているので参考にしてみてくださいね。
シンガポールでエンジニアとして働く
シンガポールは最近移民政策をさらに厳しくしており、外国人の就労が難しくなってきています。
以下まずシンガポールの就労ビザ取得についてまとめますね。
シンガポールの就労ビザには最低給与と大学/専門学校卒が必要
シンガポールでは、エンジニア職であれば「EP」もしくは「Sパス」と呼ばれるビザを取得することになります。
EPとSパスでは取得するための条件が変わってきます。
EPパスについて
EPパスはEmployment Passの略で、専門性が高い方、もしくはマネジメント職に就く方向けの就労ビザとなります。
まずEPパスの条件としては、
- 月額固定給与が3,900シンガポールドル以上
- 大学卒業以上の学歴があること
- 専門性が高いポジションまたはマネジメント職で内定が出ていること
の3つが条件となってきます。
「専門性の高さ」について、シンガポールの移民局(Ministry of Manpower:略してMOMと呼ばれる)には明確に記述がありません。
Sパスについて
Sパスはマネジメントまでは届かないレベルのポジションに就く方を対象にしたビザになります。
- 月額固定給与が2,400シンガポールドル以上
- 大学卒業か短期大学、専門学校を卒業していること
が条件となってきます。
EPパスよりも条件が緩めのため、より多くの人が利用しやすいビザです。
ただどちらのビザも、月額固定給与が6,000ドル以上でないと配偶者ビザの申請ができません。
シンガポールで求められる英語力について
シンガポールは英語と中国語が公用語ですが、一般的に職場では英語が使われます。
英語力については、欧米圏の就職とあまり変わりなく、TOEIC850点前後が必要です。
ただ技術力があれば語学力はカバーできるので、その限りではありません。
以前シンガポールで働いた、今はドイツのスタートアップで働いているエンジニアであるジャバ・ザ・ハットリさんによると、英語が全くできなくても、求められている技術を完璧に満たした人材を採用されたことがあるとのこと。
英語が苦手な方は、ご自分の強みとなる技術を最大限伸ばして、英語は最低限でチャレンジしてみるのもありだと思います。
私のカナダ就職時のスキル・語学レベル
参考までに私のカナダの就職時のスキルと語学レベルについて記載しておきます。
私は現地の専門学校に1年通って、Web制作のスキルを身につけた後、最初はWebデザイナー・ディベロッパーとして就職しました。
その後フロントエンジニアとして別の会社に転職しました。
私の当時のスキルレベルを見れば、最低限のどれくらいのスキルがあれば就職できるかが分かるのではないかと思います。
フロントエンドエンジニアとして転職した時期を説明すると、ちょうどReact.jsがAngular.jsのシェアを奪いどんどん人気になってきたときでした。
またECMAScript2015/ES6が策定されてメジャーになっていった時でもあります。
その時のスキルレベルは、
- HTML5・CSS3でセマンティックなコーディングが可能
- SASSを使用してのコーディングが可能
- Bootstrapを使ってのコーディングも可能(使わなくてもコーディング可能)
- jQueryで動きをつけることも可能
- WordPressでのテーマ制作ができる
- ピュアなJavaScriptでガシガシコード書くのはきつい
- Gitでの基本的なチーム開発ができる
- React.js、Angular.jsなどのフレームワークの経験はなし
- gulpで基本的なコマンドを打ってタスクランナーを走らせることはできる
- gulpで簡易なタスクを自作することができる
というような状態です。
このようにフロントエンド技術の最低限ができる状態だったと思います。
JavaScriptのスキルレベルについては、正直とても低かったと思います。
ただそれでも就職できたのは、ちょうどその時に会社がWordPressのテーマ制作案件をたまたま受注しており、WordPressにも慣れている人材を欲していたためでした。
このようにスキルレベルが低くても、会社が求める人材とマッチしていれば採用されることもあります。
ただし、もちろんスキルが高ければできることも多く、より多くの会社に採用される可能性が高まります。
また私の英語力は、カナダに来た当時がTOEICで835点あり、専門学校在学中も継続して英語の勉強をしてきました。
そのため英語力についても現地企業で働くのに申し分ない状態まで持っていけたのも就職につながったと思います。
一番大事なのは、「何でもできる」エンジニアになるのではなく、「何かに秀でている」「尖っている」部分を全面に出して就職活動することです。
なぜなら「何でもできます」と言うよりも、「この分野に精通してます!」という方が、企業からも印象に残りやすく採用されやすいためです。
本当にフルスタックエンジニアとして働ける人であれば「何でもできます」と言えるかもしれませんが、企業によって欲しいフルスタックエンジニア像は異なるでしょう。
その企業が求めている人材像に対して「なぜ自分がそれを満たせるのか」「なぜ自分はその会社で他の候補者よりも価値が出せるのか」について、説得力を持って説明できると採用されやすいと思います。
海外、特に欧米圏での就職成功率は、「技術力 x 語学力」になると思います。
語学力が全くのゼロでも就職できませんし、技術力がゼロでも就職できません。
ただどちらを先に伸ばした方がいいかというと、スキルがゼロですと就職自体が厳しいので、今全くノースキルの方は技術力を先につけるべきだと思います。
また例え技術力が低かったとしても、自分をアピールする語学力があればそれも採用につながりやすいと思います。
取るべき戦略は人それぞれだと思いますが、英語が苦手な方は英語の勉強は最低限にし、技術で勝負というのもありだと思います。
LinkedInは必須ツール
また海外での就職活動にLinkedInは必須です。
LinkedInは特に欧米圏で使われているビジネス用のソーシャルメディアで、海外では働いていてアカウントを持っていない人はいないほど普及しています。
LinkedInでつながることで、仕事を紹介してもらえたり、求人に応募できたり、リクルーターからスカウトされたりします。
もしまだアカウントを持っていない方はぜひこの機会に作っておきましょう。
LinkedInの使い方と、海外就職活動で有利になる方法については以下の記事で余す事なく解説しているので読んでみてくださいね。
海外滞在しながらのエンジニアとしての働き方
海外を観光ビザで滞在しながら、エンジニアとして働き方について紹介します。
今まで説明してきた、海外現地企業に就職するというよりかは、ライフスタイル重視の働き方と言えます。
海外を放浪しながらのエンジニアとしての働き方は、海外転職という道とはまた異なってくるので別記事で紹介しています。
以下の記事を参考にしてみてください。
海外フリーランスエンジニアとして働くには?
海外でエンジニアとして働くのは可能
海外で働くエンジニアになるためには、1に技術力、2に語学力、そして3に就労ビザの獲得が肝となります。
就労ビザの獲得のためには、企業にスポンサーになってもらう必要があり、そのためには面接を経て採用される必要があります。
採用されるためには、1の技術力と2の語学力の総合力が試されます。
難しく感じるかもしれませんが、飛び抜けて優秀なエンジニアでないと海外で働けないわけではありません。
日本には優秀なエンジニアの方々がたくさんいるので、謙遜することなく、ご自分の力を最大限アピールして海外就職を形にしていっていただければと思います。