「ネットワークエンジニアでの海外転職ってできるんだろうか」
そんな疑問にお答えします。
実はネットワークエンジニアは海外就職しやすい職種の一つなんですね。
私は日本でネットワークエンジニアとして働いた後、カナダのIT専門学校を卒業し、Webディベロッパーとしてカナダ企業で働いてきました。
カナダの友人にはネットワークエンジニアとして働いてる人もいました。
その経験も踏まえて、海外でネットワークエンジニアとして働くのにはどうすればいいか解説していきます。
ネットワークエンジニアとして海外転職する方法は
ネットワークエンジニアとして海外転職する方法はITエンジニアでの一般的な海外転職と変わりません。
特に欧米系企業への転職を志す場合は、まずスキルが必要不可欠。
そしてもちろん語学力も必要です。
日本企業へ就職して海外勤務する場合は、企業によって語学力が必要かどうか変わります。
以下ではネットワークエンジニアでの現地企業(主に欧米企業)に特化して解説をしていきます。
ネットワークエンジニアはITエンジニアの中でも海外転職しやすい職種
ネットワークエンジニアはITエンジニアの中でも海外転職しやすい職種であると言えます。
求人によってはコンピューターサイエンスの学位を持っていなくても、上記資格と実務経験でカバーできるからです。
日本で文系大卒であっても、ネットワークエンジニアとして実務経験を積みつつ、英語と資格の勉強を続けていれば道は開けると思います。
前提として欧米圏を始めとする海外では資格よりも実務経験が重要視されます。
ITエンジニアの就職では、ただ資格がある人よりも、実務系経験がある人の方が採用されるのが一般的。
ただネットワークエンジニアに限って言えば、シスコ系を始めとする資格を持ってることで海外転職に有利に働くんですね。
資格だけ持ってるだけでは意味をなしませんが、実務経験と合わせて持っているとう有利になるのでチェックしてみてください。
ネットワークエンジニアで海外転職で有利になる資格
ネットワークエンジニアは、他のITエンジニアと比べても資格が海外転職に有利に働くことはお伝えしました。
CCNAとCCNPに関しては「必須」と書かれていることが多く、必ず持っておきたい資格です。
以下はIndeed Canadaで掲載されていた、実際の求人のスクリーンショットです。
出典:Network Engineer
その他ベンダー系の資格は求人によっては「あると望ましい」として書かれていることが多いです。
出典:Network Engineer Consultant
最初のスクリーンショットでは、コンピューターサイエンスの学位が必須となっていますが、求人によっては同程度の実務経験でも可、となっているものもあります。
以下で私の方で2019年12月現在で、主にアメリカ、オーストラリア、シンガポール、イギリス、カナダのindeedで検索をかけた上で、あると望ましいとして紹介されていた資格を紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
シスコ系の海外転職で有利になる資格
CCNA
CCNAはシスコ系の資格の中でもエントリーレベルの資格です。
ネットワークエンジニアとして登竜門の資格とも言える資格で、最低でもこの資格を持っている・同じ量の知識量があることがネットワークエンジニアのジュニアレベルの条件になっていることが多いです。
CCNP
CCNPはCCNAの上位資格で、大規模ネットワークの導入、運用、保守を行う技術力があることが証明できます。
海外求人でもCCNPまで持ってることが条件として望ましい、または必須と記載されることが多いです。
以下からの資格は、CCNA・CCNPほどは求人によって記載がないですが、持っていると有利になる資格です。
CCDA
CCDAはシスコ統合ネットワークのネットワーク設計の知識があることを証明する資格です。
企業や組織において、ルーティング・スイッチングネットワークのインフラ設計をすることができます。
CCDP
CCDPはCCNPに加えてセキュリティを含めた企業ネットワークが構築できる高度な知識を持つ証明となる資格です。
CCIE
CCIEはシスコの資格の中でも上位資格で、エキスパートレベルの技術を有することを証明する資格です。CCIEがあるとかなりアドバンテージになります。
Juniper系の海外転職で有利になる資格
Ciscoの中でもJuniper系のルーターを扱う求人も海外では多いです。
ここからはJuniper系の求人資格について紹介していきます。
JNCIA
ジュニパー系の中でもエントリーレベルの資格となります。CCNAほど必須となることはないですが、持ってるとプラスになります。
JNCIS、JNCIP
JNCIAの上位資格で中級レベルの資格です。JNCIPはさらに上位のプロフェッショナルレベルの資格です。
JNCIE
JNCIPのさらに上の資格で、ジュニパー系では最高位の資格となります。
その他Nokia系の資格であるSDMやNCSS、またDWDMといった資格も書かれることもありますが、数は多くないです。
まずシスコ系、余裕があればジュニパー系の資格を取っておくと有利に働くでしょう。
海外のネットワークエンジニアの年収
次に海外のネットワークエンジニアの平均年収について、2019年12月現在で調べてみました。
以下スキルレベルによって年収に幅があるので、最低と最高の年収額を表示しています。
日本と比較しているので参考にしてみてください。
アメリカ | $46k – $108k(504万円〜1180万円) 参考:https://www.payscale.com/research/US/Job=Network_Engineer/Salary |
イギリス | £20k – £51k (286万円〜731万円) 参考:https://www.payscale.com/research/UK/Job=Network_Engineer/Salary |
カナダ | C$45k – C$101k(390万円〜780万円) 参考:https://www.payscale.com/research/CA/Job=Network_Engineer/Salary |
オーストラリア | AU$54k – AU$119k(210万円〜896万円) 参考:https://www.payscale.com/research/AU/Job=Network_Engineer/Salary |
シンガポール | S$29k – S$112k(234万円〜905万円) 参考:https://www.payscale.com/research/SG/Job=Network_Engineer/Salary |
日本 | 343万円~800万円 |
イギリス、カナダでは上限額が日本よりも低いですが、オーストラリア、シンガポール、アメリカでは日本よりも高い年収となっています。
ただ外資系企業は専門職への待遇は日本よりも高めなので、年収は高くなる傾向にあります。
ネットワークエンジニアが海外転職で必要となる語学力
ネットワークエンジニアの場合は、トラブルがあった時にコミュニケーションが取れる必要があり、そのため必要な語学力も適切に状況を説明できる力が求められます。
と言っても、実際は専門分野の知識と必要な単語を知っていればそこまで難しくはありません。
一つの目安としてTOEIC850点程度あり、かつスピーキング力を高めれば仕事で最低限のコミュニケーションは取れるのではと思います。(TOEIC850点は高いと感じるかもしれませんが、実際は英語の基礎がやっとできた状態です。海外で働いてみる・住むと実感すると思います)
ただ実際は専門知識があればカバーできる点もあるので、それよりも低い英語力でもどうにかなることもあります。
この英語力の面においてはその人自身のコミュニケーション能力にも左右されるので一概に何点・どのレベルなら大丈夫!と言い切れません。
まずはTOEICであれば850点あたりを目指して勉強されることをおすすめします。
ネットワークエンジニアの就労ビザ取得について
国によって就労ビザの取りやすさは変わりますが、ネットワークエンジニアは専門職なので、あまりスキルがいらない職種と比べると就労ビザは取りやすいと言えます。
特にネットワークエンジニアを初めとするITエンジニア職は、高技能労働者(Skilled worker)という分類に含まれ、ビザ取得で優遇されます。
気になる方は下記にオーストラリアとカナダの高技能職種リストを見つけましたので、リンクを掲載しておきます。
オーストラリアの高技能職種リスト(Legislative Instrumentsの各PDF。ビザの種類によって異なる)
ネットワークエンジニアになるためのプログラミングスクール
未経験であれば、まずはネットワークエンジニアのスクールに通ってスキルを付けるのをおすすめします。
以下の記事でネットワークエンジニアになれるプログラミングスクールを紹介しています。
特に30代で未経験の方向けにも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
海外就職を見据えて外資系企業で職務経験を積むのもおすすめ
ネットワークエンジニアとして既に実務経験がある方は、英語環境の職場での実務経験を積むとさらに採用率が高まります。
なぜならやはり採用側は、英語環境での職務に問題がないか不安に思うからですね。
そこで外資系企業でネットワークエンジニアとしての就労経験があれば、海外での就職活動もかなりスムーズになると思います。
以下の記事ではITエンジニアの海外就職に特化した、おすすめの転職エージェントを紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
以上、ネットワークエンジニアの海外就職についてでした!
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